やさしいマネー経済のしくみ―経済学部を出なくてもわかる

【著作】
安間 伸

東洋経済新報社
1996年11月

【価格】
¥1,631(税込み)

「債券オプション戦略」なんてニュースレターを勝手に書いて、知り合いに配っていた合間に、余った時間でポツポツと「マネーと経済の本質」みたいなものを自分のためにまとめた。だけどそれだけじゃ面白くないから「いっそのこと出版社に持ち込んで本にしようぜ」と思いついた。

東洋経済さんに持ち込んだのは、「週刊東洋経済をいつも読んでるし、会社にも近いからここから始めるかぁ!」という感じだった。たまたま内海さんという方が担当になって「おもしろいねえ」と言ってくださり、9ヶ月ぐらい後に出版した。

あとで知ったんだけど、無名の新人がいきなり東洋経済から本を出すというのは、並大抵の幸運ではないらしい。当然ながら慎重な意見もあったそうだが、それでも通ったのは内海さんがその温厚な人柄に似合わず「この人は筆が立つ!」と強く推してくれたからだそうだ。

有名でなくても力のある著者を発掘して、世に出すのが出版社の使命だとおっしゃっていたが、私にとってはこの上ない恩人だよ。

ところでこの本、おカネと経済の本質をとらえて、時間が経っても風化しないような内容にした。経済学を知らなくても身のまわりの現象から理解できるように書いてあるので、自分にとっては自信作だった。ところが全然売れませんでしたな、はっはっは。