暗黒大陸中国の真実

ラルフ タウンゼント (著),
Ralph Townsend (原著)
田中 秀雄 (翻訳),
先田 賢紀智 (翻訳)

アメリカ人外交官による1933年の著作。

70年前に書かれたこの本で、「中国人のメンタリティはずっと変わっていない」と指摘しているが、70年経ってもやはり変わっていない。どうやら中国ではその場限りのウソをつくことは罪ではなく、騙されるほうが悪いらしい。だから相手から「言っていることが矛盾していてメチャクチャですよ」と指摘されてもまったく恥じることもない、と。
なぜ宣教師たち(当時)は中国でひどいめにあっているにもかかわらず、真実を語らず中国を擁護して日本を叩くのか。そして中国のウソに振り回されて、混乱させられることを戒めている。日本に対しても「スパイマニア」などと手厳しいが、それでも中国よりはるかに信用できるので極東は日本に任せるべきだと主張している。
しかしこの外交官の見解は当時のアメリカの政策(中国を支援して日本を叩く)と相容れず、投獄されてしまったという。その結果彼の予想通り、日本の敗戦後アジアは共産主義に飲み込まれて行った。中国の宣伝に負けて悪者にされてゆく日本は、現在の姿とまったく同じである。
その他にも、中国という地域を理解するエピソードには事欠かない。隣から引っ越すことができない日本人にとっては必読書と言えよう。
「チップの相場が20セントのときに、よくやってくれたからと1ドル払ってはいけない。彼らはあなたのことを計算もできない愚か者と思い込み、『騙された!』と叫んで、もっと払うよう迫って来る」
「水兵はわが身の危険も顧みず真っ暗の水に飛び込み、苦力(クーリー)をサンパン(小船)へと引き上げた・・・なんと、この助けられた苦力はサンパンに上がると、やおらオールか何かを引っつかんだかと思うと、下で泳いでいる水兵のあたまを打ちすえ、逃げ去ったのである。・・・哀れ水兵は溺れ死んだ。」
「暴漢どもが玄関に現れた。・・・真っ先に略奪を働いたのは誰あろう、自分が拾って面倒を見てやったあの子ではないか。・・・」
あああ変わってない、変わってないよぉ _| ̄|○